詐欺師がやってきた

詐欺師がやってきた

自社6区画分譲地内の、なかなか売れない残2区画を、
まとめて買いたいという会社の社長がやってきた。

会社は東京。諸事情があり、内密に買いたい。
建築は、任せるとの事だった。
商談と打ち合わせが、計4回。

願ってもない、上客だと思った。
4回目の、打ち合わせが終わったあと、
たまたま事務所にいた、知り合いの業者さんが

「今のお客は、商売を手広くやっている割に、スーツがショボイ、
靴も履き古しているようだし、気を付けた方がいいよ」

等と言う。
確かにそうだ。

言われて、少し不安になったので、資料持参という事にして、
アポなしで、渋谷の道玄坂1丁目にあるという、会社所在地へ行った。

確かにビルはあったが、看板が見当たらない。
看板は、1階以外全て「白」看板。
エレベーターで、該当階までいく。
電気がついていて、話し声も聞こえる。

表に出て、さっそく電話。女性が出たので、用件を話すが、どうもおかしい。
「君は電話代行屋さんでしょ」「詐欺幇助の可能性が…」
等々と、問い詰めると、
「ハイそうです」という。

少し経って、上客の社長から、電話があった。

今でも忘れない第一声が
「来ちゃったのか…」
話していて、気が付いた。 声が遠いのだ。
て、事は…
静岡在住の、詐欺師グループの一員かもしれない。